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第66回「2012年への第一歩」

中島千恵、崎本智子、土橋茜子の新鋭がバイクで集団を引っ張る。積極的な戦いをしてゆくことが世界に近づく第一歩だ。

中島千恵、崎本智子、土橋茜子の新鋭がバイクで集団を引っ張る。積極的な戦いをしてゆくことが世界に近づく第一歩だ。

ワールドカップ石垣島大会が開催された。某テレビ局のタレントさん等々が出場した影響か2000人近い選手が出場するマンモス大会となった今年の石垣島。停滞気味だったトライアスロンに大きな刺激を与えてくれた。この規模で更にレベルの高い大会としてゆくためにはスイムコースの整備が求められる。
それにしても東野幸治さんはかなり真面目にトレーニングをしてきたと聞く。タイムも素晴らしい。冷やかしでなく真剣に挑戦してくれる芸能人には深く感謝したい。マッチの出場&完走も見逃せない。

さてエリートはというと井出樹里が優勝。庭田が3位。男子は田山が6位とまずますの滑り出し。女子は井出、庭田、上田の3人を中心にロンドン五輪に向けて好スタート。男子の結果はイマイチだが、山本良介が無難な14位。だが細田と杉本が久しぶりに、まとまりあるレースをした。希望をもって3年後を目指してゆきたい。

新たに世界選手権シリーズができてしまったために中途半端な立ち位置となってしまったワールドカップ。それでも、そんなことはお構いなしに石垣島大会には成長をしていってほしい。国内最大規模のマンモス大会として輝いてゆくことを願う。
一週間前に開催された宮古島大会も独自路線で大会は賑わっている。遅ればせながら記念すべき25回大会、準優勝とはいえ男子・松丸と女子・塩野には「よく頑張った」と伝えたい。

「TJ」が無くなった今、新たな情報誌「Triathlon Trip」が創刊されることに。トライアスリートにはおなじみの顔が中心人物の一人だ。

「TJ」が無くなった今、新たな情報誌「Triathlon Trip」が創刊されることに。トライアスリートにはおなじみの顔が中心人物の一人だ。

さて、5月3日は韓国トンヨンでの世界選手権シリーズ第1戦。8月には横浜大会が世界選手権シリーズの第7戦として開催される。オリンピックでの勝利を目指す選手にとっては転戦の日々が始まる。ロンドン五輪までの3年間は心休まる日は無い。厳しい勝負の日々が始まった。身体的な才能があっても、このプレッシャーに打ち勝てる精神力がない選手は脱落してゆく。
スポーツの世界では身体的な才能ばかりが注目されるが、精神的な才能が勝負の決定打となるケースは多い。これはエイジ・グループ選手も同じだ。

「好きこそ物の上手なれ」

レベルは違っても自分自身の金メダルを目指していってほしい!!

中山俊行プロフィール

中山俊行(なかやま としゆき)
1962年生まれ
日本にトライアスロンが初めて紹介された18歳のときトライアスロンを始める。
日本人プロ第1号として、引退までの間、長年に渡りトップ選手として活躍。
引退後も全日本ナショナルチーム監督、チームNTT監督を歴任するなど、日本の
トライアスロン界をその黎明期からリードし続けてきた「ミスタート ライアス
ロン」。

【主な戦績など】
第1回、第2回 宮古島トライアスロン優勝
第1回、第2回 天草国際トライアスロン優勝

1989年から8年連続ITU世界選手権日本代表
アイアンマン世界選手権(ハワイ・コナ)最高順位17位(日本歴代2位)
初代・全日本ナショナルチーム監督
元・チームNTT監督
元・明治大学体育会自転車部監督

“第66回「2012年への第一歩」” への2件のフィードバック

  1. 城所哲朗 より:

    いつも渾身の一撃をありがとうございます。

    子供のトライアスロンを通じ存在を知ることとなり、地元の試合で直接お顔を見ることができました。
    楽しいスポーツではない立ち位置でのコメントは今では納得するばかりです。傍から見ていてもエリート選手、業界は不安定。目標となるべき選手が見当たりませんでした。

    でもこの頃は可能性のある選手やチームがあって進化していってくれるといいなと楽しみにしています。中山さんはトライアスロン界の心ですので今まで同様のサポートをお願いしたいものです。

    あまり遠距離の試合にはいけないのでメディアを通しての応援になりますが、蒲郡のWCやコンチネンタルでの中山さんのMCもけっこう面白かったです!(白戸氏との掛け合いなど)

    今後の更なる活躍を期待しています。

  2. 中山俊行 より:

    城所哲朗さま

    コメント有り難うございます。
    気づくのが半年以上も遅れてしまい心からお詫びいたします。

    スポーツの基本は「楽しむこと」だと思います。
    でもエリートであろうと、エイジであろうと「真剣さ」「必死さ」も求められます。
    仕事と両立しながら戦う、エイジ選手も大きなる挑戦だと思います。
    仕事がトライアスロンになったエリート選手も大いなる挑戦です。

    ただ「トライアスロンで生きる」と決めた以上は、その関係者や応援者の気持ちも背負って戦ってほしいのです。孤独な競技だからこそ、応援は無限の力を与えてくれます。
    それができる選手こそ尊敬に値し、世界で戦えると考えております。

    今後とも厳しくも温かい目で見守ってあげて下さい。
    よろしくお願い致します。

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