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第182回コラム「冬季五輪での戦いから学ぼう」

熱戦が続く冬季五輪。
このコラムが掲載される頃にはほぼ競技は終わっているだろう。
だが大会が終わってもさまざまな番組で再放送はされることと思う。
YOUTUBEでも確認することができると考える。
興味ある競技を振り返りながら今一度、確認してほしい。

金メダルを取ることだけを目指して出場している選手。
色に関わらずメダル獲得を目指して戦う選手。
自分のベスト・パフォーマンスを出すことに集中している選手。
参加したことに満足してしまっている選手。
その違いについて画面を通じて感じてほしい。

正しい、間違っている、を伝えたい訳ではない。
スポーツの取り組み方、その姿勢は個人さまざまで良いと思う。
さらに言えば競技において「オリンピック」が全てではない。
またその競技がオリンピックに組み込まれた背景も異なるために「こうあるべき」という理論を成り立たせることはできない。

だが勝負する以上は勝ちたい。
1つでも順位を上げたい。
1秒でもタイムを縮めたい。
自分の積み上げたものを全て披露したい。
戦う選手であれば共通のことだが、そこに賭ける想いはさまざまだ。

4年に一度しかやってこない真剣勝負の場。
だからこそオリンピックという特殊な舞台で勝負する選手の姿に感動させられる。
結果について感情をあらわにする選手たちの姿に心揺さぶられる瞬間がある。
人生を賭けて戦う選手の姿から学び得ることは多い。

自身が大きな目標を持って競技に取り組むのであれば、自分の目標を達成するためには何が必要で、何をすべきかが見えてくるはずだ。
他人事として画面を観るか、自分がその場で戦う選手となるイメージをして画面を観るか。
その後のトレーニングにも大きな影響を与えるだろう。

頂点を目指す選手こそがプロフェッショナル。
その考えは今も変わらない。
結果に関わらずオリンピックには本物のプロフェッショナルを数多く参加している。
あたなはどんな選手を目指すのか。
この五輪を通じて確認してほしい。
 
 

ラン・レクチャー
【写真1】
JTU次世代合宿においてランニング専門家からの指導を受ける。
チーム単位で活動している選手たちは、既にこのような体制で指導を受けている。
専門種目指導者からのアドバイスをベースにトライアスロンに適合した走り方を身につけることは必須だ。
 
 

バイクレクチャー
【写真2】
若手タレントを集めたJ-Star合宿。
自転車の専門的な技術トレーニングを徹底して行う。
安全に公道を走行させ、バイクレベルを上げるためにも基本的なテクニックを身につけることは必須だ。

中山俊行プロフィール


中山俊行(なかやま としゆき)

1962年生まれ
日本にトライアスロンが初めて紹介された18歳のときトライアスロンを始める。
日本人プロ第1号として、引退までの間、長年に渡りトップ選手として活躍。
引退後も全日本ナショナルチーム監督、チームNTT監督を歴任するなど、日本のトライアスロン界をその黎明期からリードし続けてきた「ミスタートライアスロン」。

【主な戦績など】
第1回、第2回 宮古島トライアスロン優勝
第1回、第2回 天草国際トライアスロン優勝
1989年から8年連続ITU世界選手権日本代表
アイアンマン世界選手権(ハワイ・コナ)最高順位17位(日本歴代2位)
初代・全日本ナショナルチーム監督
元・チームNTT監督
元・明治大学体育会自転車部監督
第32回オリンピック競技大会(2020/東京)トライアスロン日本チーム監督

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