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第165回コラム 「各々の戦い」

緊急事態宣言が緩和されたとはいえ選手にとっては活動し辛い状況が続く。
そんな中においても選手は工夫をこらし個別強化合宿をスタートさせている。
もちろん合宿先自治体の理解を得て。

9月から国際レースも再開される予定。
ドイツで開催されるWTSハンブルグおよびミックスリレー世界選手権が新型コロナウィルス感染からの回復を見越して2020年ITUイベントの再スタートとして計画されている。
とはいえドイツは現在、日本からの入国を制限している。
日本もEU全体への渡航制限を行っている。
またオーストラリア、ニュージーランドは国の方針として現時点において出国を認めていない。
オセアニア勢が出場できない状況下で「世界選手権」と銘打った大会が開催できるのか。
ITUとしても非常に難しい判断が求められる。。

それでも選手はレースに向けての戦いを進める。
指導者は新たなステージに入り、状況に合わせた指導をスタートさせている。
イベントチームや自治体は大会開催に向け関係各所との承認作業、調整作業、交渉作業を加速させてゆく。
地域ブロックや加盟団体においては地元選手のための記録会開催やドラフティング講習会の開催を行うべく調整を進めている。
それぞれが、それぞれのステージで2020年後半戦に向けた準備を進めている。
困難苦難はあれども立ち止まっている時間はない。
そう全員が戦っているのだ。

最先端で戦う選手のとまどいは小さくない。
この状況は自分自身のチカラだけでは改善できないことを選手は理解している。
それでも感情をコントロールすることは容易ではない。
だが、この思い通りにならない状況を無駄にしなかった選手にこそ栄冠は近づく。

なんでもヒントにする
まだないものを見つける
常識にとらわれない

【写真1、2、3】
先輩ビジネスマンが経験をもって残した言葉には魂が宿る。
スポーツ選手にも通じる名言が残されている。
参考にすべき金言だ。
カップヌードル・ミュージアム横浜に並ぶ名言集。

 
 

中山俊行プロフィール


中山俊行(なかやま としゆき)

1962年生まれ
日本にトライアスロンが初めて紹介された18歳のときトライアスロンを始める。
日本人プロ第1号として、引退までの間、長年に渡りトップ選手として活躍。
引退後も全日本ナショナルチーム監督、チームNTT監督を歴任するなど、日本のトライアスロン界をその黎明期からリードし続けてきた「ミスタートライアスロン」。

【主な戦績など】
第1回、第2回 宮古島トライアスロン優勝
第1回、第2回 天草国際トライアスロン優勝
1989年から8年連続ITU世界選手権日本代表
アイアンマン世界選手権(ハワイ・コナ)最高順位17位(日本歴代2位)
初代・全日本ナショナルチーム監督
元・チームNTT監督
元・明治大学体育会自転車部監督

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