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第143回コラム 「2018年 本番まであと2年と少し」

高橋侑子選手はサンディエゴを拠点として戦うことを昨年から選択した。
上田藍選手、佐藤優香優香選手は海外での合宿を長期的かつ継続的に実施している。
どの選手も海外で戦うこと、海外で練習すること、海外で生活すること、これらを「普通のこと」として捉えることも目的として海外で長期間を過ごしている。

国内でポイントを稼ぐことができるのは僅か数レース。
2018年はWTS横浜、WC宮崎、蒲郡U23アジア選手権、大阪・高松・村上大会のコンチネンタルカップとなる。
国際ランキングを上げようとするならば、国際レースで活躍したいのであれば自然と主戦場は海外となる。
男子も女子同様、海外での長期滞在に取り組むことを進めている。

ボディケア、食事など不安点も多くある。
しかし考え方、感じ方、過ごし方を世界のトップ選手と同じレベルにもってゆくためには、やるしかないのだ。
迷っている時間はない。

1月は沖縄で2週間におよぶキャンプ。
海外合宿(オーストラリア)に備え暑熱対策や基礎練習を積むために温暖な場所での開催。
そして2月からは7週間におよぶオセアニア合宿。
男子選手は長期に渡る合宿を経てワールドカップ・ムルラバ大会、ワールドカップ・ニュープリマス大会を戦った。
結果は良いとは言えないが確実に進歩は感じられた。

結果も重要であるが「レース展開」「各選手の強化の進捗度」が重要。
順位が多少良くても昨年からの課題が改善されていなければ失敗となる。
男子選手のみならず女子選手も同様だ。

どの日本選手もWTS横浜が前半戦の大きな山場と考えている。
出場できる選手は限られているが、ここでの成績が2020年東京への判断材料その1となる。
楽しみでもあるが緊張のときでもある。

OWS in Australia
【写真1】
合宿開催をした場所は圧倒的に練習環境が良い。
オープンウォータースイムも気軽に行えることは大きなプラスとなった。

 

 

体幹練習風景
【写真2】
地道な体幹練習の1コマ。意外なほど弱い。
3種目のトレーニングに時間を取られる余りおざなりになっている。
このような小さな差が大きな結果につながってゆく。

中山俊行プロフィール


中山俊行(なかやま としゆき)

1962年生まれ
日本にトライアスロンが初めて紹介された18歳のときトライアスロンを始める。
日本人プロ第1号として、引退までの間、長年に渡りトップ選手として活躍。
引退後も全日本ナショナルチーム監督、チームNTT監督を歴任するなど、日本のトライアスロン界をその黎明期からリードし続けてきた「ミスタートライアスロン」。

【主な戦績など】
第1回、第2回 宮古島トライアスロン優勝
第1回、第2回 天草国際トライアスロン優勝
1989年から8年連続ITU世界選手権日本代表
アイアンマン世界選手権(ハワイ・コナ)最高順位17位(日本歴代2位)
初代・全日本ナショナルチーム監督
元・チームNTT監督
元・明治大学体育会自転車部監督

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