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2012東京都トライアスロン渡良瀬大会

開催日 2012.7.29
天候 晴れ
気温/水温 気温26.7℃ 水温31.6℃ 湿度82.6%(5:30測定)
参加者数 エリート女子:10 名 エリート男子:41名 エイジ:493名 リレー:11チーム スプリント:44名 スプリントリレー:1チーム
レポート・写真 レポート:小久保よし子 写真:吉本拓也

 

東京都決戦とそれぞれのベストを賭けて戦う猛暑の大会!

日本一暑い館林地区で真夏に開催される「東京都トライアスロン渡良瀬大会」。今年は最高気温38℃を記録した猛暑日となった。スイムは渡良瀬遊水池(谷中湖)に設置された片道375メートルの直線往復コースを2周回する。今年は水位が低く、水中スタートになった。午前5時30分に31.6℃あった水温は、エイジスタートの午前10時になると33℃まで上昇。ウエットスーツは「着用推奨」だが、選手はほぼ着用しているため、疲労の度合いも強くなる。上昇する気温を予想し、アナウンスもスタッフも「選手も応援も脱水に気をつけてください」と繰り返していた。

バイクコースは遊水池内の道路を利用し、1・2周目(5.6キロ)を2周回、3〜6周目(7.2キロ)を4周回する。フラットで道路幅も広いため、初心者でも走りやすいコースだ。日射しは強いが、風を感じられるバイクはまだ暑さをしのげるのではないか。

ランは遊歩道に設けられた5キロを2周回するコース。正午前になると日射しはさらに強くなり、気温はさらに上昇。日陰を探しながらの応援でも汗が噴き出すのに、選手は炎天下で大粒の汗を流しながら黙々と走っている。

12時30分、気象庁が発表した気温が35.6℃を越えた。日本体育協会がとりまとめている「熱中症予防のための運動指針」において、「WBGT温度が31℃以上」(運動は原則中止)となったため、大会側がレースの中止を宣言。これ以降、選手はランの2周回目に入れなくなった。過去にも高温のためエイジの「51.5」が「スプリント」に変更された年があった。毎年暑いことで知られるこの大会。暑さに対して耐性、強さがものをいうレースだ。

本大会は「東京都トライアスロン選手権大会」が併設されており、11月に開催される「日本トライアスロン選手権東京港大会東京ブロック代表選考会」にもなっている。エリートはエイジにさきがけ、午前7時にスタート。早朝にもかかわらず多くの人が駆けつけ、エリートの迫力あるレース展開に見入っていた。

バイクの周回を間違えるハプニングがあった男子は、梅田祐輝(埼玉県連合)が優勝し、次いで阿部吉貴(PISPORT)、三位に井上一輝(東京ヴェルディ)が入った。女子はラン前半まで接戦だったが、最後まで力強い走りをみせた高嶺直美(東京都連合)が2位以下を引き離し、嬉しい初優勝を飾った。

石垣島でデビューしてトラ歴3年目の川合尚さん

「渡良瀬大会は自宅(東京都)から近いし、昨年はエントリーしたけど台風で中止になったので再度挑戦。しかし、暑かった。バイクは風があるからまだいいですが、スイムは水温が高くてうまく呼吸できなくて。つぎは珠洲にエントリーしています。初ミドル完走に向け、がんばります」

今年7月にラムサール条約(水鳥湿地保全条約)に認定された遊水池周辺では、マラソン大会や熱気球、スカイダイビングなどのスポーツも行われる。当日も遠くに熱気球が浮かんでいた。

「熱中症予防のための運動指針」についての詳細はこちら

http://www2.japan-sports.or.jp/medicine/guidebook1-2.html

 

 

 

スイムは1周375mを2周回。水温も高くウエットでのスイムは暑かったに違いない。
渡良瀬3
バイクは4周回。速い選手と遅い選手の交差するスタート地点では、お互いに注意が必要だ。
渡良瀬4
アップダウンは皆無!風もそれほどではなく、敵は暑さだ。
 渡良瀬5
ほとんどの選手がエイドごとに頭から水をかけてもらっていた。
渡良瀬9 渡良瀬6
選手権の部、スイムからラン序盤まで先頭を引き続けた東京ベルディの2人。 切れ味のいいランで集団から抜け出し優勝した梅田祐輝選手。
渡良瀬10 渡良瀬7
ゲスト選手には宮塚英也さん。かなり真剣?!に走ってらっしゃいました。 MCは、お馴染み松山アヤトさん。猛暑の中、最後までゴールする選手を出迎えていた。
渡良瀬11 渡良瀬8
かき氷を食べながらレースの感想を聞かせてくれた川合尚さん。次戦は珠洲! レース後は、名物「冷汁うどん」が振る舞われる。
小久保よし子
エディター/ライター。1990年より編集制作会社(株)コアにて企画・編集・取材・執筆を担当し、97年にフリーランスに。独立後は、生活習慣病や食事療法、運動療法について医師や看護師、管理栄養士へ取材するほか、健康に関するムック本の編集も手がける。また、企業や学校、工芸などの工房取材、著名人、一芸に秀でた人へのインタビュー記事も多い。トライアスロンは2010年から始め、制限時間内完走を目標として楽しんでいる。

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