まもなくオリンピックに向けたポイント獲得競争がスタートする。
具体的には5月16日(土)ワールドトライアスロンシリーズ(WTCS)横浜大会終了後。
オリンピック出場に直結するオリンピック・クオリフィケーションランキング(OQR)のカウントが始まる。
全ての国にとってこのランキングが重要となってくる。
ワールドトライアスロンは複雑な出場資格を少しでも公平に平等に、かつレースが面白くなるように設定している。
しかしながらこれを理解することはなかなか難しい。
日本としての選考基準もワールドトライアスロンの基準を考慮した上で作られてゆく。
「分かり易い選考基準」「平等な選考基準」が基本。
WTCS横浜大会の前には日本のオリンピック代表選手選考基準が発表されることだろう。
「ミックスリレーで入賞」「男子、メダル獲得」「女子、2名出場」。
この3つを掲げてロサンゼルス・オリンピックに臨む。
ハードルの高い目標であるが達成に向けて全力で進んでゆくしかない。
個人的にはミックスリレーにおける目標達成にもっとも期待している。
このオリンピックに向けた戦いに参戦するには参加資格が必要となる。
「私、参加する」といって出場できる訳ではない。
テニスを思い浮かべると分かり易い。
四大タイトル(全英、全米、全豪、全仏)の本戦に出場できるのはランキングの高い選手だけだ。
ウィンブルドン等、本戦に出場するための予選会であっても高いランキングが必要となる。
テニスにおいてもトライアスロンにおいても、下位ランキングの選手はオリンピックに直接かかわる大会に簡単には参加することはできない。
選手たちはそれを理解しているからパリ・オリンピック終了時点から始動して、ここに至るまでの2年間、ワールドランキング(WR)を上げるために戦ってきた。
コンチネンタルレースに出場しポイントを獲得し、ワールドカップ(WTC)への出場資格を得るためにWRを上げる。
WTCに出場しポイントを獲得し、WTCSへの出場資格を得るための更にWRを上げる。
そしてWTCSで結果を出し、大きなポイントを獲得する。
WTCSとWTCでのポイントがOQRの基本となるからだ。
「オリンピック本番直前に新星が出現してもチャンスはないのか?」
よくある質問だ。
「直前」が数か月前を示すのであれば不可能である。
しかしながら、たった今この時点から活躍できる選手であれば可能性は残されている。
出場する主要なレース全てで3位以内に入り、年間10レース以上を戦い抜ける選手。
エントリーしていた大会への出場許可が大会前日の夜に発表されたとしても結果を出すことができる強さを持つ選手。
中途半端な凄さでは難しい。
候補となる選手も指導者も決して多いとは言えない日本チーム。
だが候補選手と指導陣の執念と創意工夫で大きな飛躍を果たしてほしい。
そして全てのトライアスリートと関係者には戦う選手達を応援して欲しい。
選手だけの努力ではもはや世界で戦うことは難しいのだ。
「オリンピックは観るけど、トライアスロンの日本代表選手の名前は知らない」では、あまりに寂し過ぎる。
【写真1】
タレント選手が総集合。
中学生から大学生までの幅広い年齢層が集まってトレーニングを行う。
「憧れられる選手」「応援される選手」「競技の価値を高めることができる選手」。
流経大・田山監督の目指す選手像だ。
【写真2】
恒例となっている神奈川県キッズ・ジュニア合宿。
「楽しむこと」「基本を学ぶこと」「礼儀を学ぶこと」を目指して小学生から中学生の普及・強化を行っている。
中山俊行プロフィール

中山 俊行(なかやま としゆき)
1962年生まれ
日本にトライアスロンが初めて紹介された18歳のときトライアスロンを始める。
日本人プロ第1号として、引退までの間、長年に渡りトップ選手として活躍。
引退後も全日本ナショナルチーム監督、チームNTT監督を歴任するなど、日本のトライアスロン界をその黎明期からリードし続けてきた「ミスタートライアスロン」。
【主な戦績など】
第1回、第2回 宮古島トライアスロン優勝
第1回、第2回 天草国際トライアスロン優勝
1989年から8年連続ITU世界選手権日本代表
アイアンマン世界選手権(ハワイ・コナ)最高順位17位(日本歴代2位)
初代・全日本ナショナルチーム監督
元・チームNTT監督
元・明治大学体育会自転車部監督
第32回オリンピック競技大会(2020/東京)トライアスロン日本チーム監督







