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第5回『ホンモノを見分ける目』

今回のテーマは「ホンモノを見分ける目」です。
自分のレース結果に関して、冷静に判断できず、また自分自身の敗北を認めることができず、天候のせい、他選手のせい、怪我のせい、運のせいにする「言い訳君」という選手が居ることは賛同してもらえると思います。エリート選手の中にも結構数多く存在します。
確かに自分の不運を嘆き、愚痴ることは「ストレス発散」ということを考えれば悪いことではありません。選手と指導者の信頼関係が成立している中では、選手の詳細な心理を知るためにも本音の話は重要です。しかしながら、多くの場合はそうではありません。
自分を把握できていない選手ほど、言い訳君になっているのが現状です。

長年、競技に携わっていると、その選手の実力のみならず、将来的にどこまで伸びるか、どれほどの可能性を秘めているのか、そういったことが見えてきます。
ワールドカップ、ジャパンカップ、日本選手権などの場で、選手が、試合前、どのような行動を取り、どのような発言をするか見て、そして結果を予想し、試合を観戦する。その後どのような発言をするかを見てみましょう。すると、その選手の将来像が見えてきます。
そうです。応援者、観戦者、そして選手自身にも「ホンモノ」を見分ける目を養って頂きたいのです。
「ホンモノのファンが、ホンモノの選手を育てる。」
是非、皆さんの暖かくも厳しい目で日本選手の活躍を見守ってください。
5月15日ワールドカップ石垣島大会、5月22日アイアンマン・ジャパン。ホンモノを探して下さい。そしてホンモノの選手を応援してやってください。

(写真)
格闘技では言い訳しても負けは負け!至ってシンプル。
そして負けました。肋軟骨損傷。2ヶ月間の運動禁止となりました↓↓。
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中山俊行プロフィール

中山俊行(なかやま としゆき)
1962年生まれ
日本にトライアスロンが初めて紹介された18歳のときトライアスロンを始める。
日本人プロ第1号として、引退までの間、長年に渡りトップ選手として活躍。
引退後も全日本ナショナルチーム監督、チームNTT監督を歴任するなど、日本のトライアスロン界をその黎明期からリードし続けてきた「ミスタートライアスロン」。

【主な戦績など】
第1回、第2回 宮古島トライアスロン優勝
第1回、第2回 天草国際トライアスロン優勝

1989年から8年連続ITU世界選手権日本代表
アイアンマン世界選手権(ハワイ・コナ)最高順位17位(日本歴代2位)
初代・全日本ナショナルチーム監督
元・チームNTT監督
元・明治大学体育会自転車部監督

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