この大会が定員をオーバーするほど人気があり、盛り上がるのは「トライアスロン駅伝」があるからだろう。 「トライアスロン駅伝」は、3人1チームでそれぞれが3種目ずつこなしてリレーする。距離もスプリントと短く、タイムを競うということもあって、普段一緒に練習をしている仲間と組めば、盛り上がること間違いなしだ。また、同じレースに出ると互いの応援はできないが、駅伝なら思いきり仲間を応援できる。ひとつのクラブで17チームも出場してきたところもあり、トライアスロンクラブチームの夏の一大イベントとして楽しんでいた。
スイムは海岸からのスタートになる。50m沖で左に折れ、浜と平行に325m泳いで折り返す700m。ちなみに駅伝の2区・3区は200mで折り返し、距離は500mになる。短縮されているのは、1区の時間帯よりも海の状況がやや厳しくなるための処置だという。
スイムアップしたら、石がロゴロゴする浜を走って防潮堤の上にあるトランジットへ急ぐ。 バイクは防潮堤の上を10kmで折り返して20km走る。駿河湾を望みながらの気持ちのいいコースだが、幅の狭いところもある防潮堤の上を対面通行するため、キープレフトを守って横に広がらないようにお互いに注意したい。
ランは千本浜公園の松林の中を縫って走る1周2.5km×2周回のコースだ。戻ってくると仲間の大声援を受けながら走ることができる、気持ちのいいコースでもある。照り返しがつらいバイクコースと打って変わり、ランコースの松林は日陰も多く、暑さを凌ぐにはとてもよいが、土道なので足下の注意が必要だ。
駅伝の部のリレーゾーンは、スイムスタートの手前で行われる。「アンクルバンド」が「たすき」の代わりとなり、スイムに向かう仲間に大きな声で仲間に「頼んだぞ」とカツを入れる選手も多い。
松林を2周走り終わると、堤防を駆け上がってフィニッシュゲートのある浜辺へと向かう。フィニッシュゲート付近は、リレーした仲間や家族と一緒にゴールできるのでお祭り騒ぎだ。仲間が帰ってくるたびに一緒にゴールするチームも多く、遅ければ遅いだけ人数が膨れあがり、「夏休みトライアスロン祭」のようなゴールシーンになっていた。