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10月14日〜16日の3日間をかけて中国で行われたアドベンチャーレースの参戦記です。
朝。目覚めるとやはり雨であった。事前の調査では、重慶はここ数日、ずっと曇りや雨の寒い日が続いているということだった。
今日は、恐らくタフであろうコースに加え、この気象条件。ハードな一日になるに違いない。
朝食を終え、準備をして、さて・・・と正面玄関に出た瞬間、この大会への自分の認識を改めさせられることになる。
入り口には選手送迎用のバスが数台止まり、目の前の交差点には雨にも関らず、物凄い人の数。そして警察の物々しい警備。
そしてバスに乗り込むと、会場までの移動は以後、すべてパトカーの先導付。
会場に向かう間も、道路脇のたくさんの人々から、たくさんの視線をはっきりと感じる。
そしてスタート会場の広場は、更に多くの人々で埋め尽くされており、開会のセレモニーもなかなかに派手なものであり、やはり中国国内最大級の大会と謳うだけのことはあった。
こうして雨の降りしきる中、民衆の大歓声の中、AM11:00 いよいよレーススタートとなった。
さて、大会初日の行程は、ランニング8km−バイク&ラン8km−マウンテンバイク18km−マウンテンオリエンテーリング5km−アドベンチャースキル(パズル)−休憩―アドベンチャースキル(懸垂下降)−マウンテンオリエンテーリング18km 。
県内中心の世紀広場から、途中、中国の重要観光区と位置付けられている天坑三橋を通り、標高約2000mの仙女山森林公園までを駆け抜ける合計54kmだ。
スタート直後、すぐに縦長の展開になる。すぐさま先頭集団につけ様子を見る。予想通り、速いのは始めの1キロくらいで、ちょっとした登りで思わず先頭に立ってしまうほど集団のペースは落ち着く。すぐ後ろには道向さんもいた。しかし日本チームにややばらつきが見えたので、ここでアップ終了と、今回のレースで僕に期待されているであろう役割、「牽引(ロープなどで人と人とを繋ぎ、疲れたりペースの落ちた人のサポートをする事)」の為に、はるなさんと佐藤のいる後続集団に戻る。
市内とはいえ適度なアップダウンがあるランニングを終え、続いてバイク&ランに移る。二人がマウンテンバイク、後の二人がランニングと交代して走るというもので、ここでは負担の少ないバイクに、はるなさんを長く乗ってもらうことで牽引をせずに少しでも身体を休ませてあげる事ができるパート。ということで自分を始め、男性陣はあまりバイク乗ってもすぐに降りるようにした。
ランニングではかなり順位を落としているなという感があったが、ここでうまく連携が取れたせいか、やや順位をあげていたような感じがした。
それにしても市内の応援は本当に凄い。みなが旗をもって声を上げて応援している。ちょっと日本では味わえない応援に興奮する。
続いてマウンテンバイク。市内を抜け、いよいよ山岳地帯に入る。
さすが中国。市内を抜けてすぐに登りが始まり、その登りが長い。しかし、前を行くチームとの差は縮まりつつあり、俄然チームの士気があがる・・・と思った矢先、佐藤のバイクのチェーンが切れる。サイズの合わない、よくわからないブランドのものだから仕方がない。幸い、すぐにサポートカーが着て、代車を出してくれた。代車は有名ブランド「GIANT」のマウンテンバイク。正直言って、代車の方がよっぽど性能がいいマウンテンバイクだ。
俺のバイクもどこか都合のいいところで壊れないかなと、この時、頭の片隅で思ったりもした。
無難にマウンテンバイクを終えると、どうやら5.6番手まで順位を上げているようだった。
また更に気持ちが盛り上がった。
マウンテンオリエンテーリングに入る。
マウンテンオリエンテーリングはすぐに川を遡る形になった。道は狭く、ぬかるみ、所々に岩がでており、その岩がすべる。
また途中、川を横断しなくてはならない場面がいくつもあり、身体が冷えた。
しかし、そうかと思うと急斜面の坂が出てきたり、変化に富んだ地形で、慣れてないせいもあるが、これで日本チームの足がややスピードダウンした。数チームにこのセクションで抜かれる。
天坑三橋に到着し、アドベンチャースキルであるジグソーパズルは、日本で言ったら対象年齢5歳と書かれるようなアニメのキャラの普通のパズルで拍子抜けしたが、なんなくクリア。
ここで何気に前を行く2チーム程を捕らえた。パズルと言えども馬鹿にはできない。
疲れていたり、焦っていると、簡単な事も案外できなくなる。
ちなみに佐藤の話によると、飯田(私)は同じピースを何度も非常識な方向に向けて首をかしげていたらしい。自分では全くそんな記憶はないのだが・・・。
こうして、15分間の強制休養に入る。しかし寒さの中で休憩したことで身体が逆に固まってしまった。

次の懸垂下降は当初、佐藤、飯田の二人がトライし、残りの二人は下で待つということだったが、佐藤の疲労度が激しいので飯田、道向さんの二人がトライすることになった。
少ない練習でやや準備に戸惑ったが、「こんな絶景を楽しまなくては損だ。」と景色をやや楽しみながら約70mを無事下降。
仲間と合流して最後の18kmのマウンテンオリエンテーリングに向かった。
ただしこの時点で足がやや固まりつつあった。
レース前の説明会でこのラスト18kmはハードだとは聞いていたが、想像以上にハードで、疲れた身体にはかなり応えた。とにかく斜度がきつく長い登り。岩が剥き出しの狭く、ぬかるみ、雨水が流れ出す道。もう前を行くことだけしか考えられず、途中から先頭で牽引していたが、そんな事はすっかり忘れていたくらい。
不意に現れた下りで牽引している、はるなさんよりスピードが落ちていたので、もういいだろうと牽引をやめたときにはもう足が全くいうことを聞かない状態で、とうとうチームの速度から遅れ始めた。歩くことはできるが、走れない。
完全に筋肉が疲労しきっていた。
残り5キロ。思わず笑いが出てしまうほど身体が動かなかった。でも残り5キロで助かった。
それでも皆の励ましもあり、なんとかゴール。つい先日出た、アイアンマン・コリアより、いや、かつて経験したことのないひどい疲労度で、初日を終えた。
そして、案の定、宿に着く頃には、熱が出て、1人部屋で寒気と戦うこととなった。
続く。
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