Special thanks Kazu Iwasa(Photo)

朝焼けのスイム会場

かつての琵琶湖から、ここ長崎県五島列島福江島にて復活したアイアンマン・ジャパンも、今年で4回目を迎える。
今年もアイアンマンの聖地「ハワイ・コナ」で10月に開催されるチャンピオンシップへの出場権を獲得すべく、また「アイアンマン」の称号を獲るべく、全ての出場選手人々の長く厳しく熱い闘いが期待できそうだ。


さて、気になる優勝争いに目を向けると…
男子の優勝候補筆頭は宮古島4連覇など日本ではお馴染みのピーター・クロプコ(ハンガリー)。一昨年の同大会2位のコートニ−・オグデン(オーストラリア)も侮れない。スイム・バイクの強いブライアン・ローズ(ニュージーランド)、2月のアイアンマン・マレーシアで総合4位のスーティーブン・シェルドレイク(ニュージーランド)、昨年度アイアンマン・コリア覇者のヤン・ストラングミュラー(チェコ)、1995年ハワイ・アイアンマン11位のマイケル・マコーマック(アメリカ)と海外勢の中堅どころの強者がズラリと揃う。
また、今や韓国のエース、パク・ビョンブンの走りも侮れない。
しかしやはり日本勢、田村嘉規、河原勇人、柴田卓也、今枝誠、池形成信の活躍にも期待したいところだ。

女子では…
先の宮古島大会で2位となった山倉紀子。MSPOコラムニストの一人でもあり、近年はニュージーランドを活動の拠点とし海外アイアンマンでも好成績をあげ日本のエース堀陽子。昨年のアイアンマン・コリアで3位、2月のアイアンマン・マレーシアで2位と若手成長株の宮崎康子。
外国人勢では…
スーザン・ピーター(オーストラリア)、4月のアイアンマン・オーストラリアで4位のマリッサ・ロビンズ(オーストラリア)あたりが優勝争いに絡んでくるであろう。

 


セッティングに余念のないピーター・クロプコ(ハンガリー)
   
スタート前の堀陽子、後ろは旦那さんであり今回のレースも出場した直之さん

スタート前の柴田卓也選手。
レース前でもこの表情ができるのは、それが「アイアンマンだから」でしょうか

スイムスタート。226kmの長い長い1日の始まりです。
連日続いたすっきりしない天候も、選手、関係者の思いが通じたのか、レース当日は快晴。
少し風が気になるものの、よく言う「雲ひとつない青空」とはこの様な天気であろう。
そして午前7時、富江湾のスタートラインを約900人の選手たちが飛び出していった。
スイムトップのスティーブン・シェルドレイク
同じNZ勢のブライアン・ローズ
一昨年2位のコートニー・オグデン
優勝を狙える位置で前を追うピーター・クロプコ
 

宮古島に続きバイクで日本人トップを快走する池形成信

スイムは全体的に少々タイムの悪い状況。
スイムトップでフィニッシュしたのは大方の予想通りシェルドレイク。一分後に同じくニュージーランド勢のブライアン・ローズ。更に遅れること約3分で優勝候補のピーター・クロプコ。
日本人勢スイムをトップで終えたのは池形で8位。トップから約6分後のスイムフィニッシュだが、宮古島でもバイク中盤まで海外勢と互角に渡り合った力で、今回も面白いレース展開を披露してくれそうだ。

スイム女子は、東京ベルディ二十歳の薄愛美がトップ、総合でも24位の大健闘。2分後に2位で山倉紀子、その直後にメリッサ・ロビンスと続く。堀陽子、宮崎康子も大差はなくバイクへと移っていった。

   
力のあるランを見据えて、前を追う河原勇人
女子スイムトップの薄愛美
早々にトップに踊り出て、逃げ切りを図るオグデン

バイクに入り、スイムを6位で終えたコートニー・オグデンが早々にトップに踊り出ると、早くも後続をグングンと引き離しにかかった。
優勝候補筆頭のクロプコは2位集団で、少々きつそうな表情ではあるが虎視眈々と前を追っている。
気になる田村、河原ら日本勢だが、少しづつであるが、やはりトップとの差が開いている。ここはなんとしても踏ん張って欲しいところだ。

 

トップに戻そう。以前としてオグデンが単独首位をキープ。シェルドレイク、クロプコ、ローズそれからバイク得意のヤンも前を追うが、オグデンとの差は少しづつ開いている。
日本勢では池形が、この海外勢に混じって5位をキープ。今大会、池形は宮古島とは作戦を変え、バイクはとにかく押さえに押さえた。ハートレートも120台で我慢のライディング。ランニング勝負で日本人トップを狙う。
後続、日本人勢では今枝がやや遅れ気味か。
スイムが苦手でバイク、ランが得意のパクはスイム強化の成果が出たのか、スイムの実力をあげ早い段階で上位に進出。
バイク後半、トップの方で動きがでた。シェルドレイクがバイクトラブルで脱落。

 


クロプコら後続が追い上げを見せるもオグデンがトップでバイクフィニッシュ。続いて6分後にバイクで猛追したヤン、続いてクロプコ。1分後にローズ。ランに絶対的な自信を持つ、クロプコがこの時点でやや有利か?

日本人トップは、トップから17分差で5位の池形。期待の田村は、25分差。ラン得意の河原は27分差でランコースへ飛びだしていった。日本人勢はやや苦しい展開となった。


得意のバイクで、猛追するヤン・ストラングミュラー
苦手としていたスイムも無難に終え、得意のバイクで猛追のパク
海外勢に混じり5位でバイクフィニッシュの池形
バイクでやや遅れたものの8位でバイクを終え、ランで巻き返しを狙う田村
宮古島からの連戦の影響か、柴田はやや遅れるものの11位でバイクフィニッシュ

エイジグループ勢トップの佐藤貴徳は 総合12位でバイクフィニッシュ
   
バイクでトップにたったマリッサ・ロビンス
女子は、ほどなくロビンスがトップに踊り出る。堀陽子もこれに食い下がる。後ろからはスイムで出遅れたピーターも迫ってきている。やはり海外勢はバイクが強い。しかし、堀もロビンスと大差のないラップタイムで粘りのペダリング。
日本勢は宮崎康子、今泉奈緒美ら若手や、エイジカテゴリーの小島幸などが着実に順位を上げている。

女子は、ロビンスが単独トップでバイクを終える。続いてスーザン、堀陽子が約3分半差でバイクを追える優勝争いはどうやらこの3人に絞られそうだ。
その後、アイアンマンの初登場の今泉が得意のバイクでスイムの出遅れを挽回し女子4位でバイクフィニッシュ。
女子バイクラップトップのタイムで追い上げるスーザン・ピーター

優勝圏内でトップを追う堀陽子

アイアンマン初挑戦の今泉奈緒美は若干21歳
粘りの走りで徐々に順位をあげる宮崎康子
厳しいアップダウンコースを快走する小島幸
ベテランらしい粘りの走りを披露する山倉紀子
バイクで世界の強豪と互角の闘いを演じた池形は、5位でランコースへ
トップがバイクフィニッシュするころの天候は快晴。気温25℃、湿度24%。数値を見ると大した暑さではないが…ジリジリと肌を焼く鋭い日差しにより非常に暑く感じる。日陰の無いコース上を走る選手達には予想以上の暑さを感じているに間違いない。


さあいよいよ終盤を迎えた男子、やはりクロプコが動いた。ローズを早々に置き去りにすると、後は徐々に前を行くオグデンとの差を詰めはじめるだけだ。優勝争いは完全にこの二人に絞られた。

ついにクロプコが、オグデンを捉えトップに踊り出ると明らかにクロプコの足取りはオグデンのそれより明るい。
そしてそのまま、クロプコが2時間48分で快走し優勝。40歳にしてこのパフォーマンスは脱帽の一言に尽きる。
最後まで粘ったオグデンが2時間58分で走り2位でフィニッシュ。
3位は粘りの走りでローズ。そして4位にはランラップ2位(2時間53分)の河原勇人が日本人トップでフィニッシュ。5位にスイムの遅れをバイク、ランで取り戻した韓国のパク。田村は宮古島からの連戦の疲れか得意のランで伸び悩み6位。
そして特筆すべきは9位、エイジグルーパーとして参加の佐藤貴徳が宮古島大会の13位につづいての快走を見せた。
10位にはバイクを日本人トップでフィニッシュしていた池形成信がランニングを3時間21分で走りきり嬉しいトップ10入りを果たした。

気になるハワイへの切符は男子プロは3つ。クロプコ、オグデン、ローズがハワイをゲットし、惜しくも日本人勢のハワイ行き獲得者はゼロとなった。

3位ブライアン・ローズ
ついに日本人トップとなった河原勇人は4位
韓国のエース、パクは5位
   
苦しいレース展開が続いた田村は6位
44歳のベテラン、マイケル・マコーマックは7位
   
9位入賞の快挙を成し遂げたエイジグループトップの佐藤貴徳
ラン後半まで、積極的なレース展開で観客を沸かせた池形は10位
 
総合11位〜20位
11位ヴォン・アレム・コナード (スイス)          12位マーク・ロゼット(オーストラリア)
13位 秋葉憲幸
14位今枝誠
   

15位松下篤史
16位前田良孝
17位丸橋誉和
18位ステュ−ブス・アンドレ
   
19位市岡隆興
20位大橋康司
 
   
ラン勝負を制した堀はうれしいアイアンマン初優勝

女子は先行するロビンスと追い上げた堀陽子とのサイドバイサイドが続いたが、終盤でロビンスが痙攣を起こし痛恨のブレーキ。すぐに走り出したもののこの間に先頭に出た堀がそのまま逃げ切りうれしいアイアンマン初優勝を飾った。
日本人女子の優勝の歓喜から 2分後、ロビンスが2位でフィニッシュ。3位にはスーザン、4位は粘りの走りで宮崎康子。ランの途中3位まで順位を上げたエイジグルーパーの小島幸がアキレス腱断裂の怪我から見事復活の5位。続いて6位に山倉紀子となった。

女子プロカテゴリーのハワイへの切符は2つ。既に権利を持っている上位選手が多くロールダウンし…山倉、佐藤浩巳が獲得した。

   
2位メリッサ・ロビンス
3位スーザン・ピーター
   
4位宮崎康子
5位小島幸
   
6位山倉紀子
7位渡辺亜希子
   
8位佐藤浩巳
9位藤田有香
   
10位今泉奈緒美
11位薄愛美
   
男子表彰(右からクロプコ、オグデン、ローズ、河原、パク)
女子表彰(右から堀、ロビンス、スーザン、宮崎、山倉)
   
着実に力をつけている河原勇人
優勝者スピーチの堀陽子
   

レース翌日の夕刻にはアワードパーティーが開催された。
各部門の表彰や男女優勝選手のスピーチ、レース当日の模様を数分間にまとめた面白映像など盛りだくさん。

来年の開催についてはオフィシャルには発表されていないが、地元の方々の聞くところ…「開催する予定らしいよ」などの声もチラホラ。。
ロケーション、運営、地元の方々の協力。どれを振り返っても素晴らしいこの大会を是非とも継続して欲しい。
そして…私は…“来々軒”の美味しい“長崎ちゃんぽん”を食べに行きたい...