そのころの私は、マフェトン理論にしたがってトレーニング、食事、休養をしっかりコントロールしていれば、トレーニングをすればするほど、パフォーマンスは右肩上がりに伸びていくと信じていました。しかし実際にはマフェトン理論を実践し始めてから1年ほどでパフォーマンスの伸びは頭打ちになりました。
そこで私は、何かパフォーマンスを落とすようなことをしたせいだと思い、パフォーマンスが落ちる前のトレーニング内容、食事、休養などを振り返って、その中から原因になったと思われることに見当をつけて、それを修正するなり、排除しようとしました。
たとえば、当時は朝食前に空腹の状態で行なうトレーニングが脂肪を燃焼させるエアロビックシステムづくりに最高のトレーニングだと思い、毎日朝練をしていました。最初は1時間程度でしたが、パフォーマンスが頭打ちになってから、さらに強化しようと1時間半に延ばしました。しかし私が期待していたようにパフォーマンスは伸びず、もっとやらなければと思い、ついには毎日2時間を課すようになりました。また間食は血糖値を不安定にさせると考えて、3食以外は、トレーニング中でも水以外は一切食べ物を摂らないようにしました。
その結果、朝食後、起きているのが大変なほどの疲労感を感じるようになり、体重は減ったものの日中も強い虚脱感を感じていました。
今考えると何かを変えなければと焦ってしまい、自分ではパフォーマンスを落とすような原因を排除し修正したつもりでも、実際にはパフォーマンスを落とす原因ではない事柄も変えてしまい、どんどん深みにはまっていきました。
そんなときにトレーニング仲間の宮塚英也氏(宮塚英也スポーツ研究所長)から、人間の体調のリズムについてのアドバイスを受け、トレーニングを漸進させるプログラムを取り入れました。
それは、人間には体調のいい3週間の「順調期」と悪い1週間の「適応期」が、ほぼ4週間単位で定期的に訪れるというものでした。


パフォーマンスは右肩上がりに伸びていくと信じていました。しかし実際にはマフェトン理論を実践し始めてから1年ほどでパフォーマンスの伸びは頭打ちになりました。